あわや離婚！？な聖なる夜

2020年12月16日オフ投稿者: kekkon_aruaru

結婚して5年。旦那とは今では仲良く生活しておりますが、2年前のクリスマス、その悲劇はおきました。
当時20代だった私は、結婚しても行事ごとは夫婦だけで楽しみ、プレゼントなどを送りあうという事に心がワクワクしていました。5歳年上の旦那も、カレンダーに赤と緑のマーカーでド派手に飾りつけする程のアピールぶりで、お互いにとって待ち遠しい一日になっておりました。

クリスマス前日（そう、俗にいう”クリスマスイブ”ですね）に、ケーキやチキン、明日の朝から夜までの食事やルーティンまでもリストに挙げ、準備するほど徹底した計画を練った私は、その夜、寝息を立てる旦那の隣で遠足前の子供のように、ワクワクしながら眠りについたのでした。

そして当日。目が覚めると衝撃が走りました。なんと、旦那がいないのです。朝からのルーティンその一、旦那を起こして朝ご飯のスープパスタを一緒に食べる計画が･･･。

焦った私は、旦那の携帯に鬼の形相で電話を掛けました。いつもは「なぁにぃ？」と子供が何かを期待するような声で電話口に出る彼でしたが、その時は何度かけても出る事はなく、私は怒りを覚えました。
「なぜ？今日は仕事だったっけ？いや、そんな基本的な事で私がぬかるはずがない。何か、何か･･･」と頭を巡らせつつ、パスタをゆでていると一通のメールが届きました。

「今日は急な仕事が入って。ごめん。帰りが遅くなる。」

旦那からでした。そんな、夫婦ドラマであるあるなメールを目でさらいながら、舌打ちをしてしまう自分。
一体、誰のために、何のためにこんな用意までしたのか･･･。チンッというレンジの音に対抗して舌打ちをさらに一回。

取りあえず、計画書の「彼と◯◯」というワードを赤ペンを使って5重線で消しつつ、淡々と家事をこなしていく日中。いつもと変わらない一日に、カレンダーのその無駄に大げさなデコレーションがますます気持ちを沸き立たせました。

そして気が付けば聖なる夜。記念の日に一人。数年も感じていなかった孤独感に、私はもう心身ともに疲れていました。そんな中でも日頃の努力は発揮されるのでしょう。気が付けば食卓には、ろうそくに照らされて、きらきらとまぶしく輝く豪華クリスマス食材が並んでいました。

椅子に腰かけ旦那の帰りを待つ時間。通知のならない携帯を2時間程眺め、私は自然と涙が溢れました。「早く帰ってきて」この一言をメッセージで送る事が、どれだけ寂しかったか。毎年のように、当たり前に祝っていた日がこんなにも悲しい一日だったなんて･･･。

気が付いた時、私は、離婚届に印鑑を押していました。なぜでしょう。今思えばこんな些細な事。ですがその時は本当につらくて･･･。もう、考えるの疲れたと指輪に手を掛け引っ張ったその時

「ただいま！！」

私はびっくりして、とび上がりました！
リビングに入ってきた旦那に飛びつき出てきた言葉は

「あんたの飯はないよ！」

旦那から出るブーイングを耳元で聞きながら、やっぱりこの人だと、私は彼と結婚できたことに心の底から喜びを感じました。

その後は、全て計画通りに進み、今は私の胸の中に、旦那そっくりな顔で眠る小さな宝物がいます。
この子に贈るプレゼントは何にしてあげようかな。そう心の中で、あの日のワクワクがのぞいております。

ちなみに、聖なる日の仕事内容を聞いたところ