「この結婚、成功だったかも」と思えた日常のひとコマ。ある30代男性の経験談

「この結婚、成功だったかも」と思えた日常のひとコマ。ある30代男性の経験談

2025年9月26日 オフ 投稿者: kekkon_aruaru

正直に言うと、結婚に特別な夢はなかった。
むしろ、独身生活をそこそこ楽しんでいたし、誰かと一緒に暮らすことに対しては不安のほうが大きかったタイプだと思う。
「自由がなくなる」とか、「喧嘩が増える」とか、よく聞くマイナスな話も頭に残っていたし、結婚=我慢の連続、みたいな先入観もあった。

そんな自分が30歳を過ぎて、彼女と3年付き合って結婚した。
派手なプロポーズはしなかったけど、お互い「そろそろかな」と自然に決まったような結婚だった。
最初は、「これで人生が大きく変わるわけじゃない」と思っていたけれど、
今になって、ふと「ああ、この結婚、良かったな」と思える瞬間が確かにある。

今日はその中の、いくつかを紹介したい。


■1. 家に帰るのが「義務」じゃなく「楽しみ」になった

独身の頃、残業のあと一人で帰る家は、正直ちょっと寂しかった。
誰にも気を使わなくていい反面、「今日あったことを話す相手がいない」夜は、淡々としていた。

でも結婚してからは、玄関の灯りがついているだけで安心できるようになった。
「おかえり」と言ってくれる人がいて、
「今日はどうだった?」と聞いてくれるだけで、張っていた気が抜ける。

特別な会話じゃなくてもいい。
一緒にご飯を食べて、テレビを見ながらどうでもいいことで笑って、
そのまま寝落ちするような日でも、満たされた感じがある。


■2. 自分の「弱さ」を見せられるようになった

男として、常に頼れる存在でありたい。
そう思う一方で、仕事で落ち込んだ日、体調が優れない日、心が不安定な日ももちろんある。
そんなときに、「大丈夫だよ」と背中を押してくれる存在が近くにいることのありがたさを、結婚して初めて知った。

以前、仕事で大きなミスをして落ち込んでいたとき、彼女(今の妻)が何も言わず、温かいスープを作ってくれたことがあった。
そのとき、何も語らず、ただそばにいてくれたことが何より心に残った。

「無理して強がらなくてもいい」と思えたあの日、自分の中で何かが少し変わった気がした。


■3. お金や将来のことを“チーム”として考えられる安心感

独身時代は、貯金も投資も「とりあえず自分のため」だった。
でも結婚すると、ライフプランは「2人」で考えるものになる。

住宅ローンの話、子どものこと、保険のこと――
正直、めんどくさい話もあるけど、それを一緒に考えてくれる人がいるだけで心強い。

我が家では毎月1回、「家計ミーティング」をしている。
コーヒーを飲みながら、今月の出費や来月の予定をゆるく話すだけだけど、
それだけで「この人となら、ちゃんと先のことを考えていける」と思える。


■4. 価値観の違いにイライラすることもある。でも、乗り越えるたびに信頼が増す

もちろん、すべてが順風満帆だったわけではない。
些細なこと――洗濯のタイミング、食器の置き方、実家との距離感など――で喧嘩もしたし、
「この人と本当に合ってるんだろうか」と思ったこともある。

でも、意見をぶつけあって、話し合って、譲り合ったり譲れなかったり、
そういう“やりとり”を何度も重ねてきたからこそ、今の関係がある。

「違っても、歩み寄ろうとしてくれる」
その姿勢が見えるとき、この人と結婚して良かったと実感する。


■5. なにげない日常が「思い出」になるということ

ある休日、特に予定もなく、ふたりでスーパーに買い物に行って、
帰りに公園で缶コーヒーを飲んで、夕方から一緒にカレーを作った。

それだけの一日。
でも、夜にソファで「今日、なんか良かったね」と言い合ったとき、心から思った。
「こういう日々を積み重ねていくことが、幸せなのかもしれない」と。

豪華な旅行やサプライズよりも、
安心できる日常の中にこそ、「成功した結婚」の答えがあるのかもしれない。


まとめ:派手じゃなくても、「結婚して良かった」と思える日はちゃんとある

結婚がすべての人にとって正解とは限らないし、
相性やタイミング、努力も必要だと今は思う。

だけど、ふとした日常の中にあるささやかな満足感や安心感が、
「この結婚は成功だったかも」と思わせてくれることがあるのも事実だ。

もし、これから結婚を考えている人がいたら、
「何が起きても味方でいてくれる人かどうか」という視点で相手を見てほしい。

そして、もうすでに結婚している人には、
時々でいいから「なぜこの人と一緒になったのか」を思い出してみてほしい。

きっと、その先に「結婚して良かった」と思える瞬間があるから。